第91回日本生化学会大会 会頭ごあいさつ

生化学会会員の皆様

 

 9月24~26日に開催されました第91回日本生化学会大会が、皆様のおかげをもちまして、盛会のうちに無事終了することができました。 参加者は3,000名を超え、多くの方に参加していただき、会頭として心よりお礼申し上げます。しかし、生化学会会員が8,000名以上であることを考えますと、もう少し多くの方々に参加いただける余地があったようにも感じました。 大会に会員が多く参加していただくためには、大会のプログラムそのものが魅力的であるべきですが、大会において最も重要なことは、会員が自分の研究を発表して、参加者から意見をいただいて、討論することと思います。その意味において、大会3日間ともポスター会場は人があふれ、熱い討論が行われていたように感じました。これが今後の大会のさらなる盛り上がりにもつながればと思います。 本大会では、ディスカッサーの制度を設けましたが、その方々のご協力をいただいたお陰と感謝しています。

 

 また、日本を代表する研究者の方々の研究成果や研究に対する姿勢等を拝聴する機会があることも重要と考えています。今回の大村智先生、柳沢正史先生、森和俊先生による特別講演は、3講演とも満席で、多くの研究者にとって示唆に富むご発表でした。 特に若手研究者には大きな刺激と激励になったかと思います。第91回大会のテーマである「伝統と革新」のミッションは、ある程度達成できたのではないかと考えています。

 

 一方、大会の在り方には議論もあると思いますし、多くの課題があることもわかりました。それらを乗り越えながら、生化学会大会を研究に関する実りある議論の場にするには、会員の皆様の積極的な参加が最も大切です。 今後とも生化学会ならびに生化学会大会へのご尽力をお願いするとともに、第91回大会へのご協力に改めて感謝申し上げます。

 

第91回日本生化学会大会会頭

菊池章