新設された酵素分類EC7の和名提案について
国際生化学分子生物学連合の命名法委員会(NC-IUBMB)が管理している酵素番号(EC番号)は、1958年の設立当初から最近まで、EC1〜6の6種類に大分類されていましたが、2019年6月に大幅な見直しが行われ、EC7 (Translocase)が新設されました。本学会では、EC7にふさわしい和名を選定すべく、専門家によるワーキンググループを設置し、議論してまいりました。その結果、「輸送酵素」をEC7のtranslocaseにあたる和名として提案いたします。
参考
ExplorEnz (NC-IUBMB公式の酵素分類のホームページ)
EC番号の大分類の英名と、一般的に用いられている和名および今回の提案
大分類 |
英名 |
和名 |
EC1 |
Oxidoreductase |
酸化還元酵素 |
EC2 |
Transferase |
転移酵素 |
EC3 |
Hydrolase |
加水分解酵素 |
EC4 |
Lyase |
脱離酵素 |
EC5 |
Isomerase |
異性化酵素 |
EC6 |
Ligase |
合成酵素 |
EC7(新設) |
Translocase |
輸送酵素(今回の提案) |
EC7和名提案ワーキンググループメンバー
伏信進矢(WG代表者・東京大学大学院農学生命科学研究科)
阿部一啓(名古屋大学大学院創薬科学研究科)
植田和光(京都大学アイセムス)
服部素之(復旦大学生命科学学院)
三芳秀人(京都大学大学院農学研究科)
渡邉力也(理化学研究所開拓研究本部)
小寺正明(東京大学大学院工学系研究科)
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