【共催】第23回日本生化学会 JBSバイオフロンティアシンポジウム「タンパク質・オルガネラ寿命制御に関する国際会議:International Symposium on Protein and Organelle Lifetime Regulation(ISPO2025)」
集会URL: https://ispo2025.f.u-tokyo.ac.jp/index.html
1)シンポジウムタイトル
タンパク質・オルガネラ寿命制御に関する国際会議
International Symposium on Protein and Organelle Lifetime Regulation(ISPO2025)
2)オーガナイザー、組織委員
組織委員長
村⽥ 茂穂(東京⼤学⼤学院薬学系研究科・教授)
組織委員
⽯濱 泰(京都⼤学⼤学院薬学研究科・教授)
佐伯 泰(東京⼤学医科学研究所・教授)
⼭野 晃史(東京医科⻭科⼤学難治疾患研究所・准教授)
稲⽥ 利⽂(東京⼤学医科学研究所・教授)
岩井 ⼀宏(京都⼤学⼤学院医学研究科・教授)
⽥⼝ 英樹(東京⼯業⼤学科学技術創成研究院・教授)
⽥中 啓⼆(東京都医学総合研究所・理事⻑)
永⽥ 和宏(JT⽣命誌研究館・館⻑)
⽔島 昇(東京⼤学⼤学院医学系研究科・教授)
⼩林 妙⼦(東京⼤学医科学研究所・准教授)
⼤⽵ 史明(星薬科⼤学先端⽣命科学研究所・准教授)
鐘巻 将⼈(国⽴遺伝学研究所・教授)
出⽔ 庸介(国⽴医薬品⾷品衛⽣研究所・部⻑)
森⼾ ⼤介(昭和⼤学医学部・講師)
今⾒ 考志(理化学研究所⽣命医科学研究センター・ユニットリーダー)
奥⽥ 修⼆郎(新潟⼤学医学部メディカルAIセンター・教授)
藤岡 優⼦(北海道⼤学遺伝⼦病制御研究所・准教授)
⼭中 聡⼠(愛媛⼤学プロテオサイエンスセンター・特定助教)
3)シンポジウムの趣旨
【目的】
細胞・組織におけるタンパク質及びオルガネラの寿命制御は多様な細胞機能を制御するとともに、その異常は神経変性、免疫異常、がんなど様々な疾患を引き起こす。そのため、この制御機構を標的とした薬剤開発が世界的に進展しており、PROTAC をはじめとした低分⼦化合物による選択的標的分解誘導法が新しい創薬モダリティとして脚光を浴びている。しかし、タンパク質・オルガネラ寿命を制御する分⼦機構とその法則性、寿命を⾼精度・⾼深度に測定する技術、標的寿命を⾃在に制御する技術開発には重要な未解決課題が残されている。本シンポジウムでは、これらの「タンパク質・オルガネラ寿命研究」に携わる分⼦⽣物学、分析化学、情報科学、創薬科学の世界的リーダーが⼀堂に会し、将来の研究の⽅向性と創薬の可能性について議論することを⽬的とする。
【概要と意義】
ユビキチン、プロテアソーム、オートファジーを中⼼とした細胞内タンパク質・オルガネラ分解系は近年その重要性が強く認識され、⽣命科学分野において最も盛んに研究されている対象の⼀つとなっている。分⼦レベルの解明が⾶躍的に進み、それとともにその病態⽣理的役割が明らかになってきた。その結果、創薬標的としても⾼く注⽬されている。プロテアソーム阻害剤ベルケイドは多発性⾻髄腫の治療薬として⽤いられており、この成功を基に、国内外の⼤⼿製薬会社・バイオベンチャーを問わず多くの製薬企業によって細胞内分解系に対する阻害剤開発や治験が精⼒的に進められている。とりわけ、狙ったタンパク質やオルガネラを選択的に分解誘導するという新しい創薬⼿法が脚光を浴び、これまでundruggableとされた標的への応⽤が試みられている。
このような世界的趨勢により、細胞内分解系の基礎研究に対するニーズが⾼まっており、本邦においても、⽂部科学省科学研究費助成事業・学術変⾰領域(A)「タンパク質寿命が制御するシン・バイオロジー」(領域代表:村⽥茂穂)が2023 年度に発⾜し、①タンパク質・オルガネラ寿命を制御する分⼦機構とその法則性、②最先端プロテオミクスによりタンパク質寿命を⾼精度・⾼深度に測定する技術、③標的寿命を⾃在に制御する新しい技術の開発、に精⼒的に取り組んでいる。
本国際シンポジウムでは、ノーベル化学賞受賞者であるAaron Ciechanover 博⼠、VHL型PROTACの開発者であるAlessio Ciulli博⼠をはじめとした16 名の著名な海外演者を招聘し、細胞内分解研究と標的分解創薬の最新の研究動向を議論する。⽇本はこれまで、細胞内分解研究において世界を牽引する成果を発信しており、本国際シンポジウムの開催を通して、⽇本発のレベルの⾼い研究を世界に周知し国際的なネットワーク構築の契機とするとともに、企業研究者にとっても標的分解創薬の最新の知⾒を得て、議論するまたとない機会となることが期待できる。
4)会場名、所在地、開催日時
奈良春日野国際フォーラム甍〜I・RA・KA〜 (〒630-8212 奈良市春日野町101)
能楽ホール(収容定数500 名)
オンサイト開催
2025年10⽉30⽇(⽊)午後〜11⽉2⽇(⽇)午前の4 ⽇間
5)主な招待者
Aaron Ciechanover (Technion-Israel Institute of Technology)
Alessio Ciulli (Univ Dundee)
Tim Clausen (IMP)
Ivan Dikic (Univ Frankfurt)
Daniel Finley (Harvard Medical School)
Ramanujan Hegde (MRC LMB)
Claudio Joazeiro (Univ Heidelberg)
David Komander (WEHI)
Min Jae Lee (Seoul National Univ)
Dieter Chichung Lie (Friedrich-Alexander Univ)
Simona Polo (IFMO)
Michael Rape (UC Berkley)
Eri Sakata (Univ Göttingen)
Mikhail Savitski (EMBL)
Brenda Schulman (Max Planck)
David Vilchez (Univ Köln)
Kylie Walters (NIH)
Hsueh-Chi Sherry Yen (Academia Sinica)
Richard Youle (NIH)