第18回JBSバイオフロンティアシンポジウム Wnt会議2020(Wnt2022)
1.シンポジウムタイトル
英文名:Wnt 2020
和文名:Wnt会議2020
URL:http://events.embo.org/20-wnt/
2.オーガナイザー
菊池章・大阪大学
組織委員
菊池章(オーガナイザー:大阪大学・教授)
高田慎治(副オーガナイザー:基礎生物学研究所・教授)
高木淳一(副オーガナイザー:大阪大学・教授)
南康博(総務:神戸大学・教授)
石谷太(財務:大阪大学・教授)
Eekhoon Jho (副オーガナイザー:University of Seoul, Professor)
Yi Arial Zeng (副オーガナイザー:Chinese Academy of Sciences, Professor)
Mariann Bienz (プログラム委員:MRC Laboratory of Molecular Biology, Professor)
Xi He (プログラム委員:Harvard Medical School, Professor)
Elizabeth Vincan (プログラム委員:The University of Melbourne, Professor)
3.シンポジウムの趣旨
Wnt研究は1970年代のショウジョウバエ遺伝学的研究に端を発し、1990年代半ばからWntシグナル伝達機構が生物種を超えて保存されていることが明らかになり、飛躍的に研究領域が拡大した。2000年以降は、ヒトの幹細胞機能や諸疾患との関連等も見出され、多くの研究者が参入する生命科学および医学の大きな研究領域となっている。したがって、Wnt研究は生化学、分子生物学を基盤として、遺伝学、構造生物学、細胞生物学、幹細胞生物学、再生医学、がんや骨疾患、神経変性症等の疾患関連医学(治療薬の開発も含む)等の幅広い研究領域に横断的に関連する。また、シグナル伝達機構の視点から、リガンド、受容体、細胞内アダプター分子、リン酸化酵素、転写因子、転写調節因子という切り口でも研究が行われている。このような研究目的達成のために、それぞれの研究領域が得意とする実験手法に加えて、1細胞RNAシーケンスや、シミュレーション、イメージング等の先端技術を駆使しながら、研究が進められている。
Wnt研究に関する国際会議(以下Wnt会議)は、本研究領域の牽引者の一人であるStanford大学のRoel Nusse教授のラボミーティングをもとに、1990年代半ばに少人数規模で開始されたが、その後世界中から研究者が参加するようになり、現在ではWnt研究領域に欠かせない大きな情報交換の場となっている。Wnt 会議では、各領域の優れた研究を展開している専門家が一堂に会して、最先端の研究を発表するとともに、他の発表にもそれぞれの立場でコメントを行い、意見交換をする。その内容は極めて学際的であり、充実しており、本会議に出席することにより、Wnt研究の方向性を理解することができる。研究者の自主運営による国際会議であり、財源的には厳しいこともあるが、そのような状況でも毎回200名前後のWnt研究者が世界各地から必ず参加するのは、本会議に参加すれば、新たな知見を得ることができると認知されているからである。
このように、Wnt会議は、高い専門性と学際性を併せ持ち、かつ国際的な人材のネットワーク構築に欠かせない会議となっており、毎年新たな知見が報告されるWnt研究領域の発展を目的として開催されている。本会議はアジアで初めて開催されるWnt会議であり、日本のWnt研究領域への貢献とともに、その存在感を示すことも目的としている。
開催までの経緯
Wnt 会議は、Wnt研究領域の研究者にとって研究推進のために欠かせない大きな情報交換の場となっている。学会組織ではなく、Wnt研究を行う研究者の自主運営により、基本的には米国とヨーロッパで交互に原則毎年開催されてきた。毎回の会議で2~3年後の代表者(ローカルオーガナイザー)を決定して、プログラム作成等はそのローカルオーガナイザーを中心とする運営組織に任される。最近開催されたかならびに本年開催予定のWnt 会議は下記の通りである。( )内は参加人数を示す。
2011 UCLA, Los Angels, USA(232名); 2012 Egmond aan Zee, Netherlands(255名)
2013 Heiderberg, Germany(165名);2014 Cable Beach, Broome, Australia(130名)
2016 Brno, Czech Repiblic(214名); 2017 Stowe, VT, USA(160名)
2018 Heidelberg, Germany(220名);2019 Mount Snow, VT, USA(205名)
オーガナイザーの菊池は、2000年からWnt会議に招聘され、その情報量の多さとオープンな討論に魅了されて、日本でも本会議を開催して、世界のWnt研究領域の進展に貢献したいと考えるようになった。日本人研究者のWnt研究に対する貢献も大きくなり、2014年頃から日本での開催について打診されるようになった。また、多くの日本人研究者からも日本での開催を望む声が高くなり、日本での開催の可能性について議論を始めた。世界の主要なWnt研究者とも検討を行い、2020年に日本でWnt会議を開催することが了承された(Covid-19のため2022年へ開催を延期)。本会議はアジアでの初めてのWnt会議となる。
4.会場名と所在地、開催時期
開催地
兵庫県淡路市夢舞台1番地 淡路夢舞台国際会議場
開催期間
2022年11月15日(火)~ 2022年11月19日(土)
詳細は下記HPをご覧ください。