「名古屋議定書実施に向けた意見交換会―研究機関はどのように対処すべきか―」
海外からの植物・動物・微生物などの遺伝資源の取り扱いに関する国際的な取り決めである名古屋議定書は2014年10月12日に発効し、すでに59カ国+EUが批准しました。批准国を中心に各国は名古屋議定書の国内措置の検討を進めています。欧州連合ではすでに国内措置としてEU規則を制定し2015年中にはその実施法が作られる予定となっています。
一方、日本政府は名古屋議定書の批准に向けて国内措置の検討を進めており、関係有識者によるあり方検討会において意見のとりまとめがなされました。現在政府内で国内措置の検討が行われています。
日本の学術界、特に研究組織において生物多様性条約及び名古屋議定書に対応した制度設定の必要性が増しています。資源国からの遺伝資源移動及び欧州との共同研究を構築する際、あるいは成果物や保存遺伝資源として名古屋議定書対応の制度設定を行い、実行しているところは少ないのが現状です。多くは情報が少ないため模索段階であろうと推測されます。
そこで、日本の学術研究機関の中で組織として先進的な取り組みを行っている研究機関を紹介し、検討中の各機関の参考とするため今回の意見交換会を通じて日本における研究機関の名古屋議定書対応に、具体的にどう対処すべきか、どのような課題があるか現場レベルで討論を行います。
【日時】2015年6月25日(木) 13:00~17:10(12:30開場)
【会場】TKP東京駅日本橋カンファレンスセンター2A
【申込方法】http://idenshigen.jpもしくは abs@nig.ac.jp(担当:榎本)まで※(at)は@に変換してください。
【定員・対象】120名程度。動物・植物・微生物(遺伝資源/生物資源)を
海外から取得して研究を行う学術機関に所属の研究者、
またその研究支援者(産学連携、知財、研究推進、URA等に所属の方)
【参加費】無料、事前申込制
【内容】
1. 開会 文部科学省ライフサイエンス課
2.「名古屋議定書の国内措置」 国立遺伝学研究所知的財産室ABS学術対策チーム 鈴木 睦昭
3.「国立科学博物館の取り組みの現状と課題」 国立科学博物館植物研究部 細矢 剛 先生
4.「大学における研究材料の授受に関する関連法令遵守システムについて」九州大学有体物管理センター深見克哉 先生
5.「海洋研究開発機構の取り組みと今度の課題(仮)」 海洋研究開発機構(予定)
6.「名古屋議定書と地方大学のつぶやき」 山口大学大学研究推進機構知的財産センター 佐田 洋一郎 先生
7. 休憩
8. パネルディスカッション
9. 閉会 国立遺伝学研究所知的財産室ABS学術対策チーム 鈴木 睦昭